【乳児湿疹：にゅうじしっしん】
乳児湿疹とは、文字通り生後2週間頃から1歳くらいまでの乳児に生じる湿疹で、この時期に多く見られる乳児脂漏性皮膚炎や、あせもなどの湿疹や、アトピー性皮膚炎の初期症状などのすべての湿疹が含まれます。
生後2～3ヶ月くらいまでは皮脂の分泌が過多な時期であるため、顔や頭・耳などに脂漏性皮膚炎を繰り返しやすいですが、生後3～4ヶ月以降は皮脂の分泌が減少し乾燥肌になる時期であるため乾燥による湿疹、おむつや汗、よだれなどによる湿疹などもでやすくなります。そのため、原因や症状を変えながら1歳くらいまでは何らかの湿疹を、口周りや、成長に伴い腕や足がむちむちと太ってくる時期には手首・足首、肘膝裏・足の付け根などの皺と皺の間などにくりかえすことが多いです。症状を悪化させないようにしっかりとケアや治療を続けて悪化を防いていくと、1歳過ぎ頃から徐々に落ち着いていくとが多いです。皮膚症状が好発します。特に口の周りの湿疹がながびくとバリ低下いるため、そこからアレルギーの原因物質が皮膚に取り込まれて職も圧アレルギーの発症を誘発することもありますので、治療とケアをうまく続けることが非常に大切です。
乳児湿疹は広い範囲での病名（原因はさまざま）であり、中にはアトピー性皮膚炎による湿疹症状もふくまれており、初期は単なる乳児湿疹とは区別がつかないことも多いため、治療経過をみながら判断を行っていきます。
治療の中心は毎日のケアと外用剤です。2～3ヶ月までの脂漏性皮膚炎には、炎症が強くガサガサじゅくじゅくしている部位には赤ちゃんのお顔でも使えるような強さの弱いステロイド外用剤を用いますが、調子がよいときも皮膚を清潔に保ち、よだれをこまめに拭いたり食事の前後の皮膚の保護のための外用剤も症状に応じて選択し上手につかっていただきながら、ご自宅での日々のこまめなケアを継続していただくことが非常に大切です。
3－4ヶ月を過ぎると乾燥肌の時期になりますので、保湿剤も組み合わせ、皮膚を清潔に保ちながらのケアを継続していただきます。
全経過を通じて症状に波があり、繰り返しはある湿疹ですが、ひどくさせないようにコントロールしていくことが大切です。経過中にアトピー性皮膚炎と診断される場合もありますが、基本的なケアは病名が変わったからといって変わることはありませんので、診断名にこだわりすぎずに赤ちゃんのお肌のコンディションをひどくさせないような治療とケアの継続がとても大切です。
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