シミ治療

一言で‘シミ’といっても、その中には様々な病態が含まれます。一般的に‘シミ’といわれるような年齢に伴ってふえてくるシミ、肝斑、日焼けの後の炎症後色素沈着などだけでなく、老人性のイボ(脂漏性角化症)、ほくろ、扁平母斑や太田母斑などのアザ、基底細胞癌、悪性黒色腫などの悪性腫瘍まで様々な病態がシミとして自覚されることも多く、しっかりとした鑑別が必要です。保険診療で治療が可能な他の病気が否定されたいわゆる‘シミ’でも、老人性色素斑、肝斑、雀卵斑などいろいろとあります。

いわゆる紫外線や年齢に伴って発生するシミはほとんどが老人性色素斑ですが、肝斑という左右対称性に発生するやや灰色がかったものや、そばかすと言われる雀卵斑というものもあり、混在しているケースもあり、それらが自費診療において治療の対象になることが多いです。

基本的には見た目の診断になりますが、ダーモスコピー検査も診断に有用なことがあります。

シミの治療

レーザー治療(メラニン色素を破壊する)、ハイドロキノン(漂白作用)外用、トレチノイン(皮膚のターンオーバーを亢進して色素の排出を高める)外用、トラネキサム酸外用、ビタミンC外用、肝斑ではトラネキサム酸の内服などを用いて治療することが多いです。

当院ではレーザー治療は行っておりませんので外用剤による治療を補助的に行っていますが、外用治療はすぐに効果が出るものではなく、悪化を防ぎ少しずつ薄くするような補助的なものになります。外用剤は刺激をともなうものも多いため、きちんと医師の診察を受けて使用していただきます。

シミに対する積極的な治療をご希望の方では、レーザー治療やそのほかの治療を組み合わせたり、特別な化粧品などを組み合わせて治療していただく方が効果が早くしっかりとでますので、信頼できる美容皮膚科の先生などをご紹介させていただくこともあります。

シミは予防も大切です。体の防御反応として紫外線によるDNA損傷から皮膚を守るために色素沈着が生じますので、一度きれいになっても紫外線に当たるとすぐに戻ってしまうこともしばしば経験します。治療中もその後も日焼け止め・日傘などで紫外線を浴びることを極力避けることをおすすめします。こする刺激でも悪化しますので、毎日の洗顔やお化粧品のケアはブラシやコットンを使わずに手の平で優しくこすらないように行いましょう。

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