掌蹠膿疱症

【掌蹠膿疱症:しょうせきのうほうしょう】

掌蹠膿疱症は、手のひら(掌)と足の裏(蹠)に赤い斑点ととも2〜3mmほどの水ぶくれのような黄色い膿の袋(膿疱)がたくさんできるのが典型的な症状の病気です。

掌蹠膿疱症の症状

手のひらや足の裏に小さな水泡ができると、徐々に膿疱という膿の袋に変化し、のちにかさぶたとなり角質と一緒にかさぶたや皮がむけて剥がれ落ちます。手のひらや足の裏にこれらが多発し混在して、慢性的に繰り返すのが特徴です。

かゆみを伴う傾向がありますが、水虫・乾癬・かぶれにも症状が似ていることから鑑別が難しい場合もあり、皮膚科専門医による診断や治療が大切になります。

胸鎖関節という鎖骨の付け根の胸の中央部分の関節や、その他の関節の痛みを伴う場合もあり、喫煙・金属アレルギー・慢性的な扁桃腺炎などで悪化する方もいらっしゃいますが、はっきりとした原因がわかる方は全体の2割以下になります。

皮膚症状は感染しないため、触ってうつるということはありません。数年以上慢性的に繰り返す方も多い疾患ではありますが、いつのまにか治ってしまう方(3〜7年くらいで治る方が多いといわれています)も多いので、症状をおさえてコントロールしていくことが大切です。

掌蹠膿疱症の治療

炎症が強くかゆみが強い部分にはステロイド外用剤、落ち着いている部位にはビタミンD3外用剤を中心に外用療法を行い、必要に応じてビタミン剤の内服などを併用します。

紫外線を照射する光線療法も効果が出る方が多く、保険適応にもなっていますので、当院ではエキシマライトによるターゲット型光線療法を導入しています。また、難治の場合に短期間のビタミンA誘導体の内服を行うこともあります。

悪化の誘因として喫煙、扁桃腺炎、金属アレルギーが考えられる場合は、そちらの検査や治療も必要になるケースもあります。

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