うおのめ・たこ

【鶏眼・胼胝:けいがん・べんち】

ウオノメもタコも、足の裏や圧迫の刺激跡繰り返す部位に過剰な防御反応の結果、硬い角質のかたまりができることで体重の負荷や圧迫などで痛みが生じるものです。

ウオノメ・タコの原因

足の形の変形など体重負荷や靴との摩擦を受けやすい足の裏や足の指、受験生などでペンを持つ時間が長くペンが当たり圧迫や摩擦を受けやすい指の側面など、慢性的に刺激が加わる部位に発生します。骨と靴や床などの堅いものに挟まれた皮膚が、外的刺激から守ろうとして硬くなる反応が過剰に生じた結果、硬い角質の塊になり圧迫による痛みが発生します。外的な刺激を受けやすく、骨と外部の硬いものに挟まれた皮膚が、体を守ろうとして硬くなる反応が過剰に働いた結果できるため、堅い床や靴により圧迫を受けやすい部分(足の裏・小指や親指の付け根、足の指の関節の背面、足の指の間で骨が当たる部分)などにできやすいのです。

ウオノメ・タコの症状

ウオノメは硬い角質の芯をもち大きさは3-4ミリくらいまでのものが多く、その部分が圧迫により小石がめり込むように食い込むため痛みを伴うことがほとんどです。

タコは硬い芯がなく、5ミリ~1センチくらいの大きさで全体が硬くなります。芯がない分ウオノメよりは痛みが少ないケースが多いですが、硬く大きくなり圧迫による強い痛みを生じるものもあります。ウオノメとタコの区別は皮膚科医が診ればすぐにわかりますが、両者が同じ場所に混在しているケースもあります。

多くは外反母趾や内反小趾、扁平足などの足や骨の変形が合併しています。慢性的なり刺激により発生するため、皮膚がやわらかく足の変形なども見られることが少ないお子さんに発症することは稀で、小さなお子さんで‘ウオノメができた’、といって来られる方のほとんどは一見症状がよく似ているウイルス性のイボ(尋常性疣贅)です。

ウオノメ・タコの治療法

処置で硬い角質を除去すると痛みが改善します。基本的に角質を除去するのみですので処置の際に強い痛みや出血を伴うことはほぼありません。うまく自分で処置できる方もいらっしゃるかと思いますが、削り方によりすぐに再発したり傷を作ってそこから感染するケースもありますので、しっかりと痛みを取り再発までの期間を長くするために、皮膚科専門医を受診され処置をされることをおすすめします。

外的刺激・足の変形などでできるため、処置で硬い角質を削っても再び同じ刺激が加わることがほとんどですので時間がたつと症状が再発します。受験生のペンだこではペンを持つ頻度が減ることで治癒が望めますが、足のウオノメやタコは、足の変形などが原因となっていることが多く原因である変形を根治できない場合は、ウオノメやタコも必ず再発しますので、悪化を防ぎ痛みがないようにケアしていくということが治療の中心になります。

手術で硬いところをとってほしいと言われる方も多いのですが、原因となる足の変形などがある場合は、手術で切除してもまた同じ刺激が加わり再発することがほとんどであること、手術の傷跡により大きなタコやウオノメができてしまうリスクもありますので、切除はおすすめしません。ただし、タコやウオノメの下に皮膚の潰瘍や骨の炎症が隠れて難治であるなど、手術やそれに準じた外科的な処置が適応になる方もまれにいらっしゃいます。

日常生活でも靴のサイズや形選び、パットによる機械的刺激の軽減など工夫し、強い痛みが出る前に定期的に処置を行うと徐々に痛みが出にくくなりますので、強い痛みが出る前に定期的に皮膚科専門医への通院によるケアを行うことをおすすめします。

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