子供のアトピー性皮膚炎

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お子さんのアトピー性皮膚炎の特徴

乳児期は通常の乳児湿疹との鑑別が難しいことも多く、治療の過程で診断がつくことがほとんどです。耳切れを繰り返したり、適切な治療やケアを行っても治療による反応が通常より悪いケースでは疑われますが、確定診断には治療経過をみていく期間も必要です。

小児期になると、全体の乾燥と、耳切れや、首や肘膝裏などの関節部に湿疹を繰り返します。

小学生高学年以上になると、適切な治療がされず湿疹を繰り返していると関節部に色素沈着や皮膚の硬さがみられるケースもしばしばみられ、場合によっては喘息などのアレルギー疾患や食物アレルギーの合併が見られる場合もあります。

小児のアトピー性皮膚炎で一番大切なことは、赤ちゃんでは2歳頃まで、その後は10歳頃までの皮膚症状のコントロールです。この時期までに適切な治療やケアを行い症状の波を抑えてしっかりとコントロールできると、大人になる前に症状がおさまったり、症状が出ても非常に軽くすむようになる、保湿剤のみで維持ができるという確率がかなり上がります。もちろんその後も繰り返す方でも適切な治療とケアで症状の波はかなり抑えられますので、2歳までによくならなかったらから一生治らないなどと思う必要はありません。症状の波を抑えてコントロールしていくことが大切ということであり、年齢もあくまで目安ですのでこだわりすぎる必要はありません。

治療については、保湿をしながら炎症の程度や部位によって強さの異なるステロイド外用剤や、タクロリムス(プロトピック®)・デルゴシチニブ(コレクチム®)・ジファラミスト(モイゼルト®)などの非ステロイド外用剤、かゆみに対する抗ヒスタミン剤内服、などが中心となります。

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